私の仕事終わりには、小さな楽しみが一つある。それは、お手製のカプチーノを飲むことである。
カプチーノとは、エスプレッソにフォームドミルクと呼ばれる泡立てたミルクを加えた飲み物であり、某イタリア料理チェーン店なんかでも飲むことができる。カフェラテとの違いは、コーヒーとミルクの割合である。カフェラテの場合には1:1の割合で、カプチーノは3:7(ミルクが7)の割合で構成される。

出典:cafelte公式サイト (https://cafelte.com/coffee-drinks/136/)
作り方は簡単で、エスプレッソ(ドリップコーヒーでも代替可)の上にミキサーで泡立てたホットミルクを乗せるだけ。好みに応じて蜂蜜を入れたり、シナモンをトッピングするのも良いだろう。寒い冬には、ほんの少しウイスキーを入れて、アイリッシュコーヒー風にしても良いかも。
私のおすすめは、ホットミルクに蜂蜜を溶かしてから、ミキサーをかけることである。蜂蜜の優しい甘みがミルク全体に広がって、口当たりがより心地よいものになる。それに、泡立てるという一手間を挟むだけで、味わいにより一層深みが出るだけでなく、見た目も楽しくなる。口当たりもふわっとして、雲を食べているような気持ちになる。
そんな、見て飲んで楽しいカプチーノを、我が家では「シャカシャカポン」と呼んでいる。名付けの親は、筆者の母親である。私が台所でミルクを泡立てている時の音が、「シャカシャカ」と聞こえたことから、その名前をつけたという。「ポン」については、どこから来たのか、おそらく語呂合わせではないかと思う。
私がいつものように、カプチーノを作る準備をしていると、「シャカシャカポン作るの?」と、茶々を入れるような顔をして問いかけてくるので、私も「はいはい」という顔をして、「そうだよ」と答えている。時には紅茶を淹れようとしている時にも、コップにあたる物音で、そうなんじゃないかと聞いてくることもある。
私としては、ほっといてくれないかという気持ちもあるが、母の茶々を入れたくなる気持ちもわからなくもない。なぜなら、おそらくだが、私がシャカシャカポンを作っている時は至福のひと時であり、顔に思っていることが出やすい私は、幸せそうな顔をしているからであろう。そんな私を見ていると、母も嬉しい気持ちになり、何か声をかけたくなるのかもしれない。
そんな母とのやりとりがありつつ、時々母にもお手製カプチーノを振る舞うこともある。そんな時に限って、ミルクの泡立ちが悪かったりする。それでも母は「美味しい」や「最高」と、いつも最上級のリアクションや褒め言葉を私に投げかけてくれる。それを受けた私は、嬉しい気持ちになるし、また作ってみようという気持ちになる。
そんなこんなで、私の思考回路には、「母に美味しいものを振る舞えば、嬉しい言葉とリアクションが返ってくる」という、一種の報酬系回路が生まれ、カプチーノ以外にも、美味しいものは定期的に母にシェアしている。
以上のような幸せの詰まったシャカシャカポン。きっと忙しない日々を送るあなたの日常に、優しいひと時を提供してくれるだろう。
では。
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