この前鮮魚コーナーに行くとサザエが置いてあった。トゲトゲしていて、ゴツゴツしていて、立派な隠れ家を持っている。中にはぎっしりとした身や内臓が詰まっていて、そこがどうやら美味しいと評判の貝だ。

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私は今までサザエを食べたことがなかったので、初めて食すことのできるであろう珍味を前に、ワクワクが止まらなかった。それに、他の鮮魚と比べると可食部の割に値段が高めなので、なかなか手を出すことができなかった。ただそれは、親と買い物に来た場合の話である。今の私は社会人となり、自分の稼いだお金で食べたいものを買うことができるのだ。
社会人としての恩恵を享受しつつ、とりあえず食べてみようと思った私は、4個入りのものを購入し、早速家で調理することにした。サザエの調理方法は簡単で、殻をブラシなどを用いて水洗いし、あとはグリルで焼くだけである。とはいえ、貝類を調理するときは、一段と慎重な心持ちになる。なぜなら、私は過去に生牡蠣に当たって、大変な思いをしたことがあるからだ。この体験については、今後の記事で記していこうと思う。今回は幸いにも、生食用で新鮮だったことで、多少安心感を持って取り組むことができた。
さて、下準備を終えると、今度はグリルの出番である。事前に敷いておいたアルミホイルの上にサザエを置き、殻の中に1:1で割った水と醤油を注ぐ。水を入れるのは、殻の中で水を沸騰させ、より火を通しやすくするためだろう。焼く時間は大体10〜15分くらいである。好みに応じてバターなどを追加するのもいいだろう。
15分ほどが経過し、ついに念願のサザエの壺焼きが完成した。殻を手で持とうとしたところ、あまりにも熱かったので、箸で掴んで皿に盛り付けた。皿の上に乗った熱々のサザエを前に、よだれが止まらない。

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早速実食、といきたかったところだったが、身を取り出すための竹串がないことに気がついた。そこで多少短いが、爪楊枝で代用した。竹串の方が丈夫で長いので、サザエの身を取り出すのにはもってこいである。時間に余裕のある方には、竹串の用意をお勧めしたい。
気を取り直し、爪楊枝を片手にサザエの身を取り出す。コツは身に爪楊枝を刺し、くるりと回転させながら取り出すことである。最初は苦戦したが、慣れてくると、素直な身なので、取り出すのがクセになる。
いざ取り出すと、中からはプリンとした身が飛び出してきた。「おお」と歓声を上げたくなるような立派な身だった。とりあえず食べてみようと、上の白い部分を一口。コリコリしていて美味しかった。貝の旨味に加えて、バターの風味が良いアクセントになっており、味付けは大正解だった。
続けて、下の方も一口。先ほどとは何かが違った。とても苦い。これもよくある旨味のひとつなのか、そう思ったがあまりにも苦く渋く、私は慌てて口から出してしまった。もったいないし、汚いし、「どうしたもんか」という気持ちになった。「いろんな珍味に挑戦していれば、こういうこともある。」と自分に言い聞かせた。
残りのサザエも同様に苦く、とりあえず食べれそうだなと思った部分を口にし、食事を終えた。初めて食べたサザエの所感は、ほろ苦いものとなった。
後で調べてみると、サザエには苦い部分とそうでない部分があるという。苦い部分は、外套膜と呼ばれるヒラヒラとしたヒモの部分と、内臓の部分である。私はどれがどれだかわからなかったので、一緒くたにして食べていた。ただ、苦味が好きな方にはおすすめだそうなので、耐性があるかどうかも含めて、一度試してみることをお勧めしたい。
みなさんも、こんなほろ苦い食デビューの経験があれば、ぜひコメントで教えてほしい。
では。
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